LOE 陰キャだってエッチがしたい！｜エロ漫画（甘露アメ）s536afunb00118

陰のあるキャラたちに光を当てる──そんなテーマでまとめられた第20号。
いわゆる“陰キャ”特集と聞くと少しニッチな印象を持つかもしれないが、読んでみるとむしろ心の機微が丁寧に描かれていて、妙に共感できる。
どの作品も「内に秘めた感情」や「思わず空回りしてしまう心の揺れ」を軸に展開しており、地味さや不器用さの裏側にある人間味がグッと刺さる構成だ。

◆甘露アメ『えっなんすか陰キャだからチョロいとか思われてるってことすか？（早口）』

絵のモデルを頼まれた地味系キャラが、突然の依頼にパニック寸前。
自分のことを“地味で冴えない”と決めつけていた彼女が、モデルという非日常に放り込まれた瞬間から思考が暴走していく展開が面白い。
空回りと妄想のギリギリ感が絶妙で、読者は「わかる…その気持ち…！」と妙に共感してしまう。
作者の甘露アメ氏らしいテンポの良いセリフ回しも健在で、陰キャ特有の“自意識過剰コメディ”としてかなり完成度が高い。

◆松本きちぢ『大人の階段』

地味な学生が、こっそり“自分を変えたい”という小さな背伸びをする物語。
いつもと違う自分を試したい──そんな衝動が、不器用な青春のような切なさを感じさせる。
見栄や羞恥、そして小さな自信が入り混じる描写がリアルで、キャラクターの心理が繊細に表現されている。
松本きちぢ氏の描くキャラは、決して派手ではないが「人間らしさ」がにじみ出ていて印象的だ。

◆無道叡智『モブなボクらも恋をする。』

タイトル通り、“地味で目立たない”2人のささやかな恋を描いた作品。
幼なじみの距離感が絶妙で、静かなページの中にじんわりとした温度がある。
相手の存在がいつの間にか日常の一部になっている──そんな空気感を大切に描いていて、派手さはないが読後に優しい余韻が残る。
無道叡智氏らしい淡いタッチの感情描写が光る一篇だ。

総評

「陰キャ」という言葉の持つ負の響きを、ここまで多面的に魅せたアンソロジーは珍しい。
彼女たち・彼らの“目立たない日常”の裏にある情熱や自己承認欲求を、少しコミカルに、でも確かにリアルに描いている。
静かな情熱や人間の不器用さに惹かれるタイプの読者にはたまらない一冊。

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2025年10月時点ではHitomi、RAW、hentaiで配信されていないようです。

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