フェチズム VOL.37〜女装編〜｜エロ漫画（アサヮ）b472abnen03590

「大好きな人と一緒に、自分をもっと好きになりたい」――そんな“変化”をテーマにしたフェチズム系アンソロジー。
見た目や性別の境界を軽やかに飛び越えていく登場人物たちの姿が印象的で、羞恥や憧れ、恋のトラウマといった感情が作品ごとに異なる形で描かれている。

『いろはにスイッチ』（こしの）は、デートをすっぽかしてしまったカナが、恋人・彩葉に“罰ゲーム的”なお願いをされることから始まる。
女装デートという異例の展開に戸惑いつつも、彼女の笑顔に釣られて次第に照れや羞恥よりも楽しさが勝っていく――。
カナと彩葉の空気感が甘酸っぱくも可愛らしく、コメディと恋愛のバランスが絶妙な一作。

『嗜欲のすすめ』（ヤマダユウヤ）は、一組のカップルの間に流れる“倦怠期”を静かに描く物語。
司と環のすれ違いは、一見よくある悩みのようでいて、実はお互いの心を探る優しい対話の積み重ね。
心の奥で抱えていた欲や不安が少しずつほどけていく過程が、落ち着いたトーンで描かれている。

『秘密の日課』（あや鳥）は、学校という日常の中に潜む“秘密”の象徴。
放課後の静かな教室で、自分だけの時間を過ごしていた昇吾と地味めな同級生。
その秘密が交錯する瞬間、緊張と好奇心がせめぎ合う――まるで心理サスペンスのような緊張感がある。

他にも、『私の可愛いカノジョ♂』（ロックハート）や『憧憬のスクレ』（めの子）といった、
“性別や恋のかたち”をテーマにしたストーリーが並ぶ。どれも笑いと照れ、そして一歩踏み出す勇気を描いた小宇宙のような作品群だ。

このアンソロジー、タイトルだけ見ると“変わり種ラブコメ”の寄せ集めに思えるが、
実際に読むと人の心が変わっていく瞬間を丁寧に描いているのが分かる。

特に印象に残るのは、『いろはにスイッチ』のカナと彩葉の関係性。
“恥ずかしさ”を笑い飛ばしながらも、お互いを認め合う姿がとにかく眩しい。
カナの不器用な優しさと、彩葉の明るい押しの強さがぶつかり合う感じが、読んでいて自然に笑顔になる。

一方で『嗜欲のすすめ』は一転して静的で、空気の密度が高い。
長く続く関係のリアリティを、台詞と間の取り方でしっかり描いていて、読後に「わかる…」とため息が出る。
同じ“恋人たちの会話劇”でも、作品ごとにまったく異なる温度感があるのが見事だ。

アンソロジーとしての統一感もありつつ、作家ごとの個性がきちんと立っている。
“フェチズム”をテーマにしながら、奇抜ではなく人間の自然な心理を掘り下げているのが好印象。
読んだあとに残るのは、照れでも興奮でもなく、「人を好きになるって面白いな」という優しい余韻だった。

フェチズム VOL.37〜女装編〜はHitomi、RAW、hentaiで見れますか？

2025年11月時点ではHitomi、RAW、hentaiで配信されていないようです。

安心して視聴するならFANZAなどの正規配信サイトを利用するのが安全です。