この作品は「コミックアンリアル」の別冊として展開される、ファンタジー色とフェティッシュ要素を融合させたアンソロジー。舞台は牧場や異世界、果ては惑星まで広がり、登場キャラクターは妖精・魔法戦士・牛娘といった人外ヒロインたち。
彼女たちが“人間社会から逸脱した立場”に置かれ、過酷な環境や特異な運命を背負う姿が描かれます。

特に印象的なのは、乳牛牧場を営む四堀一家の物語『乳牛牧場〜明るい家族経営〜』（漫画:微糖）。看板娘のラキとルナをはじめとした母娘キャラが、「社会的に牛娘化した人々」として取材を受けるシーンは、不思議と牧歌的な雰囲気もありながらどこかブラックユーモアを感じさせます。

また『乳妖精（ミルクフェアリー）飼育員のおしごと』（漫画:パンダィン）では、新入社員が妖精たちを管理する立場に立たされるという設定。明るく振る舞うミルクフェアリーたちと新人とのやりとりは、社会風刺とコミカルさが入り混じった独特の面白さがあります。

さらに『魔法戦士セーラーアヤ』（漫画:宵星ヒカリ）や『搾乳惑星』（漫画:五十嵐はづき）では、戦うヒロインたちが捕らわれの身となり、抗えない状況で運命に翻弄されるというシリアスな側面も描写され、作品全体に緊張感を与えています。

いや〜、これはアンソロジーらしく色んな作家さんの“攻め”が詰まってて最高でしたね！
まず『乳牛牧場』。ラキとルナ姉妹の存在感がすごい！姉の余裕ある笑顔と妹の健気さ、その二人が「牧場の日常」を楽しんでる感じがめちゃ尊いんですよ。そこに母親も絡んでくることで“家族経営感”が妙にリアルに見えてしまう。

『乳妖精』のほうは社会派テイストが強くて笑いました。新入社員が「妖精管理職」につくとか、発想が完全にブラック企業のパロディじゃん！でも明るく振る舞うミルクフェアリーたちがかわいすぎて、シリアスとギャグのバランスが絶妙。

『セーラーアヤ』と『搾乳惑星』は一転してダーク寄り。正義のヒロインが圧倒されていく展開は読んでいて胸が痛いんだけど、そのぶんストーリーの深みを感じさせてくれる。特にアヤが自分の運命を受け入れていく流れは、王道の堕落譚って感じで背筋がゾクッとしましたね。

総じて「ファンタジーの皮をかぶった社会風刺」みたいなノリが多くて、読んでるとニヤニヤしちゃう一冊でした。

別冊コミックアンリアル 人間牧場編 デジタル版Vol.11はHitomi、RAW、hentaiで見れますか？

2025年9月時点ではHitomi、RAW、hentaiで配信されていないようです。

安心して視聴するならFANZAなどの正規配信サイトを利用するのが安全です。